不眠症を改善する方法は?タイプや原因、生活習慣の見直し方もご紹介
長時間の残業や休日出勤などが続き、「最近なかなか眠れない…」「不眠症になってしまったけどどうしたらいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。放置するとさまざまな病気を引き起こしてしまう可能性があるので、不眠症の原因を把握し、できるだけ早く改善させる必要があります。
そこで今回は、不眠症になってしまう主な原因や改善するための方法について解説していきますので、お困りの方はぜひ最後まで読んでみてください。
不眠症とは
「布団の中に入ったけどなかなか寝付けなかった」という経験を持っている方も多いでしょう。大きな試験の前日や将来の心配事があるときなど、夜に寝付けなくなってしまう理由は人によってそれぞれ異なりますが、健康な方であれば通常数週間以内には問題なく眠れるようになります。
しかし、このような状態が長く続き、精神や身体に何らかの症状が出ている場合は不眠症と診断されることが多いです。たとえば、意欲や集中力の低下、食欲減退やめまいなどの症状が現れます。
不眠症の4つのタイプ
不眠症は主に以下の4つのタイプに分けられます。
入眠障害
不眠症の中でも最もメジャーなのが入眠障害で、寝たくてもなかなか眠りにつけないのが主な症状です。入眠障害が続くと、布団に入ってから眠りにつくまで2時間以上かかるケースもあります。
中途覚醒(睡眠維持障害)
中途覚醒(睡眠維持障害)は、眠った後に何度も目が覚めてしまう症状のことです。目覚める時間帯や回数は人によって異なりますが、年齢を重ねるにつれて多くなる傾向にあります。
早朝覚醒
早朝覚醒とは、予定する起床時間よりも2時間以上早い時間帯に目覚めてしまう症状のことです。睡眠時間が不足してしまうため、日中に睡魔に襲われることもあります。
熟眠障害
熟眠障害とは、十分に睡眠時間を確保しているのに目覚めが悪く、スッキリと眠れた実感が湧いてこない症状のことです。主に高齢者に見られる症状ですが、神経質の人も発症しやすいといわれています。
不眠症を発症する主な原因
不眠症の原因は人によってそれぞれ異なるため、もし不眠症になってしまった場合、何が原因で眠れなくなってしまったのかをたしかめることが重要です。ここからは、不眠症が発症する原因について解説していきます。
心理的原因
何らかの心理的なストレスによって不眠症になってしまうケースがあります。たとえば、家族や恋人の事故、職場における人間関係などが代表的です。眠れなくなった時期の前後に起きたできごとを詳しく思い出していくことによって、不眠症の原因が明らかになることがあります。
身体的原因
身体の病気が原因で眠れない症状が現れることも少なくありません。たとえば、外傷や関節リウマチなどの痛みが生じる病気、湿疹や蕁麻疹などのかゆみが生じる病気などが挙げられます。
精神医学的原因
うつ病などの精神的な病気が原因となって不眠症を発症する方が近年増加しています。仕事や家事をする気にならなくなったり、沈んだ気持ちから長期間抜け出せなくなったりした場合、うつ病の可能性があるといえます。
生理学的原因
環境の変化などの生理学的原因によって、長期の不眠を引き起こすこともあります。たとえば、海外渡航などによる時差ぼけや徹夜の試験勉強など、自分の生活リズムが急激に変わると身体の入眠機能が狂うようになります。
薬理学的原因
服用している薬やアルコール、コーヒーなどのカフェインによって眠れなくなるケースも珍しくありません。不眠を引き起こす薬としては、ステロイド、自律神経や中枢神経にアプローチする薬、抗がん剤などが挙げられます。また、市販の健康ドリンクには多くのカフェインが入っているため注意が必要です。
不眠症を改善するための生活習慣
不眠症の程度にもよりますが、自分の心がけ次第で改善する可能性があります。以下の内容を確認しつつ、自分に足りないものがあればぜひ毎日の習慣として続けてみてください。
規則正しい生活リズムを確立する
不眠症を改善するためには、規則正しい生活リズムを確立することが大切です。平日・休日問わずできるだけ同じ時間に起床して、同じ時間に布団に入る習慣をつけましょう。これにより、体内時計が狂うことなく一定のリズムで生活できるようになります。
眠たくなってから布団に入る
規則正しい生活を送ることは大切ですが、決まった時間に寝ることにこだわりすぎないことも重要です。毎日の適切な睡眠時間は、日中の活動量や季節などによって変わるからです。
どうしても眠たくならないときは、無理に布団に入らず読書など自分の好きなことをして過ごしましょう。そして、眠たくなってきたタイミングで布団に入るのがおすすめです。
起きたら朝日を浴びる
仕事の関係で難しい人もいるかもしれませんが、目が覚めたら外に出て朝日を浴びましょう。人間の体内時計は、朝日を浴びてから14時間後以降に眠たくなる仕組みになっているからです。毎日決まった時間に太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜スムーズに眠りにつけるようになるでしょう。
反対に、目が覚めた後に暗い部屋の中に居続けるのは少々危険です。夜になっても眠たくならず、そのまま不眠の悪循環に陥ってしまうので、このような状態にならないよう、朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びることを習慣にしましょう。
適度に運動する
適度な運動を習慣にすることも不眠症の改善につながります。毎日運動をしていれば日中にしっかりと覚醒し、夜になると眠たくなるというメリハリのある生活を送れます。
また、運動は午前中よりも午後の時間帯に、少し汗ばむ程度に行いましょう。激しい運動を短い時間で行うよりも、身体に負担がかかりすぎない程度の有酸素運動を長い時間継続するのが効果的であるといわれています。
ストレスを溜め込まない
精神的なストレスが溜まると自律神経のバランスが乱れ、その結果不眠症になるおそれがあるので、旅行や読書といった自分の趣味の時間を作り、なるべくストレスを溜め込まないように過ごしましょう。また、湯船にゆっくりと浸かるなど、自分なりのリラックスタイムを設けるのもひとつの手です。
寝る環境を整える
睡眠の質を高めるために、寝室の環境を整えるのもおすすめです。人によって異なるものの、睡眠に適切な温度は20℃前後、湿度は40~70%前後であるといわれているので、エアコンなどを活用して調整してみましょう。また、マットレスや枕などを身体に合ったものに変えたり、照明の強さを調整したりするのもおすすめです。
まとめ
今回は、不眠症になってしまう主な原因や、不眠症の改善方法などについて解説しました。不眠症を改善するためには、これまでの生活習慣を見直して睡眠のリズムを整えることが大切ですが、自分の力だけでは難しいこともあります。セルフケアによる改善効果が現れない場合、一度プロの施術を受けることを検討してみてください。
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